11月 2011

陽差しの入る部屋での「ハッピードールプロジェクト」。

参加人数が比較的少ないため、暖が取れる小さなスペース“図書室”での開催になりました。

10:30スタートにもかかわらず、準備中のなかを覗く子どもたちの多さに、興味津々度がうかがえます。

しかし、蓋を開けてみると、最初から参加の男子はひとりきり(途中参戦がもうひとりで計2名の参加)という、女子力がたっぷりのワークショップとなった次第です。

女子が多いと、やはり“これ、かわいい!”“このお花のリボンわたしも使う!”といった、お姫様願望がまだまだ現役の夢の世界がとめどなく広がる感じです。

表裏違う素材の布地を使って作品を仕上げたお洒落センス抜群の子。

ドールだけではなく、着せ替え用のジャケット・スカート、眠るときのお布団まで仕上げた強者もいました。

まだまだお裁縫の腕が初心者の小学校低学年の子には、唯一参加の保護者のお母さんが、なにかと手助けをしてくださり、なんとか時間内に「完成!」の声を聞くことができました。荒くランダムな縫い目から、中の綿がちょっとはみ出すのもお愛嬌です。

もうお弁当の時間なのに、なかなかみんなの手が止まらず、ちょっとだけタイムオーバー(もちろん職員の方が了解済みです)。

よって、布地などの片づけがまだ終わっていない、そのすぐそばで、学童クラブのみなさんの「いただきます!!」の声。美味しそうなおかずの匂いをかぎながら、ワークショップの終了となりました。

Written by Osamu

初めての東北、初めてのボランティア、初めての被災地。
文字通り、初めて経験する事が多く
様々な事を感じたり、考えたりしました。
大船渡でのプログラムは短い時間でしたが、
とても意義のあるものとなりました。
初参加ということで、あまり勝手も分からず
正直、少し戸惑っていたのですが、
最初、子ども達が元気に挨拶をしながら部屋へ入ってきた瞬間、
ソレも吹っ飛びました。
真剣に針と糸に格闘する姿を微笑ましくみていました。

しかし、プログラム中にひとつ気になる事がありました。

男の子3人がサッカーボールを作ると言っていたので、
「好きな布を選んで、そこに丸く下絵(したえ)を描こうね」と言ったところ、
「え?死体(したい)?」と、一人の子が言いました。
一瞬、ドキッとしました。
震災直後に死体を目撃したのかも?家族が津波の犠牲になっていたのかも?
瞬間に色々想像してしまいました。
結局、その場は「え、だよ。絵。した”え”」と言っただけになりました。 

子どもの冗談、だったかもしれません。
死体という言葉に、コチラが過剰反応しただけかもしれません。

しかし、たわいない会話の中で無意識に相手を傷つけてしまってないか、と

あとから考えました。とても難しいなと、感じました。

これから本当に必要なのは、心の復興ではないかと思いました。

作りたいモノをイメージし、自らの手を動かして形にする。
その過程から、楽しさや喜びを少しでも感じてもらえたらいいなと思いました。

今後も機会があれば、ARTS for HOPEの活動に

ぜひ参加したいと思いました。

Written by Midori

亘理町 中央児童センターと、宮城県岩沼市 南児童館で
子どもたちのHappy Dollづくりのお手伝いに参加して来ました。

 

最初は「ぜったいやらねえ」なんて抵抗していた子も
まわりの子たちの作業が進むにつれて「何作ってるの?」と興味を示したりして
布を手に取り、何かのかたちを描いていました。
だんだんかたちが見えてくると、あれをつけよう、とか、ここ穴開けて、とか
本人も夢中になっているのが分かります。

私は今、仙台に住んでいるのですが、
震災からひと月あとに引っ越して来て、震災当日はこちらにいなかったこともあり、
市街地も一見もとどおりになったように見えていたり、
当時の状況を目の当たりにしないまま、今に至ります。
亘理駅までからはまだ電車が通っていないとか、
海沿いのほうからも子どもたちがこちらの児童館に来て、
などの話を聞くにつれ、なんとかここまで来たんだ、と痛感しました。

なくなってしまったものは本当にたくさんあると思いますが、
こうして作ることを楽しいと思えること
そして新しく何かを生み出す力が、自分の中にあることを知ることは
子どもたちにとっても貴重な時間だったのでは、と思います。

時間が迫って「あともうちょっとしたい!」と言っていた子たちも
ぜひ家で続きをつくってほしい、
そして次は何をつくろうかな、と思ってほしいなあと思いました。

楽しい時間のお手伝いができるように、
引き続き参加させていただきたいと思っています。

Written by Tomoko

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