7月 2012

7/24から7/26まで、岩手県胆沢郡金ヶ崎町で

2泊3日のアートキャンプ『森のアート海のゲイジュツ』を行いました。

招待したのは、宮城、福島の子どもたち60人。

仙台、石巻、気仙沼、塩釜、大崎、名取、登米、南相馬、白河、いわき、郡山と

これまでにARTS for HOPEが活動を届けてきた様々な地域から

たくさんの子どもたちが集まってくれました。

 

自然の中には、創作のインスピレーションとなる

面白いもの、不思議なものが溢れています。

自然探索で拾い集めてきた葉っぱを使って

まず子どもたちが挑戦したのは「植物の明かり」。

LEDを仕込んだ板に植物をセットすると、温かで優しい光が灯ります。

一見、緑一色に見える葉っぱも

種類ごとに並べてみるとかたちや葉脈が実にさまざま。

「全然ちがう!」と大きな発見があったようです。

素材選びやアレンジにそれぞれのこだわりが伺えます

 

次に挑戦したのが、集めた植物を分類し

その自然素材で作品を再構築する「ランドアート」。

同じ素材を並べるだけで、不思議なアート空間が出現します。

ねじり花にヒントを得た!という作品

幹に葉っぱをはりつけるアイディア

この季節には貴重な赤い葉。集めて並べます

みんなで鑑賞

暑さも忘れて夢中で制作していた子どもたち。

「何もなかったところに新しい生き物が誕生したみたい!」と

驚きを伝えてくれました。

 

子供たちのパワーに圧倒されっぱなしの2日間でした。

負けずとコミュニケーションするうちに

ふだん出さないような大きな声・身振りで一緒に遊んでいました。

その時間、自分もイキイキしていたようで、何かしてあげるというよりも

逆にこちらが元気をもらってしまった感じです。

7/11 亘理町の荒浜保育所にて

 

しかし一方で、現在の荒浜地区の様子をこの目で見、

そして子供たちが震災をどのように生き延びたかを聞くと

そんな笑顔の下にとても大きなダメージを抱えているだろうことが想像できました。

日常生活が戻ってきても、津波の記憶や

生まれた家・町が消えた喪失感は消えることはないのでしょう。

全く個人的な印象ですが、私の知っている都会の子供と比べて

しがみついてくる子が多いように感じます。

地域差かもしれませんし、どういう気持ちかわからないのですが

少しでも安心できるのであればと思い、できるだけたくさん応じるようにしました。

参加してみて、この活動の意義が大変分かりました。

たくさんの楽しさを子供に与え、記憶を上書きしていくことが必要なのだと

高橋さんの言葉が大変印象に残っております。

 

震災直後よりも今の方が、現実の厳しさがこたえるようになってきたと

園の先生がおっしゃっていました。

日常生活が戻ってきたらおしまいにできるものではなく

本当に長い期間での支援が必要なのだということが理解できました。

都合がつけば私もまた参加したいと思います。

 

Written by ボランティアスタッフ Seiji

 

そしてこちらもビッグサプライズ!

シチズングループの社員の皆様より、昨年に引き続きたくさんの支援物資を頂戴致しました。

こちらも遠征から戻った後の、スタッフの疲れを吹き飛ばす激励でした!

その量の多さは写真にとてもおさまりません!

東北の子どもたちを思い、私たちの活動を応援し、様々な画材をご用意頂いたことに

深く感謝申し上げます。

大切に使わせていただきます。

本当に有難うございました。

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