ブログ

絵を描くということ

東日本大震災のニュ-スを留学中のドイツの報道で知りました。
地震、津波、、続々と入ってくるニュ-スに驚き、不安になるだけで、
ただただ、テレビ、インタ-ネットに噛り付いているだけで、何もできない自分に
苛立ちが隠せない日々をすごしていました。

夏休みには、必ず日本に帰ろう、そして現地で何かお手伝いができればいいと
今回、9月11日宮城県仙台市にある「あ-とらんどくらぶ」の
Happy Painting Projectに参加させていただきました。

ゲストのMAYA MAXXさんと
障害をもつあ-とらんどくらぶのメンバーとのコラボレ-ションは
自由で想像が豊かで、絵を描くことで自然にコミュニケ-ションができる
とても、アットホ-ムな時間が流れていました。

メンバ-はみんな、人なつっこく、笑顔であふれていました。
震災後あらゆる面で後回しにされ不自由な生活をしていた彼らが
やっと再開したくらぶで仲間と先生たちと再会し
やっと笑顔になることができたと
後からスタッフさんの話を聞いたときは、胸が痛くなりました。

今回一番のハプニングは、ゲストのMAYA MAXXさんが、少し席をはずしたときに起こりました。
それまで、一人一人思い思いの絵を描いていたメンバ-が
MAYAさんの描きかけていた、黒くて大きな山にも家にも見える絵に自然に書き足し、
コラボレ-ションをはじめました。
そこには、川が流れ、電車が走り、色とりどりの果物、生命力にあふれる人間の姿や、動物、
まるで復興をした町を描いているようでした。
そして帰ってきたMAYAさんを驚かすことになります。

またMAYAさんが「絵を描くとき 紙と目の距離が彼らと一緒だ」と言ってたのが印象的でした。
絵を描くことで、何かを忘れられ、絵を描くことで人とコミュニケ-ションを取る楽しみは、
共通なものなのだと共感します。

ひと時でも、今回のボランティアに参加でき、とても大きな体験をしました。
複雑な思いもありましたが、ドイツに戻って、周りに私が体験したことを少しでも
多くの人に伝えられたらいいと思います。

written by ボランティアスタッフSaori

ページのトップへ