1_事務局メンバー

事務局メンバーからの活動報告です。

 久之浜沿岸地域

 消防車が横倒しにつぶれていた

 久之浜の荒涼たる海岸線

いわき市の避難所、湯本高校を訪れる前に、
どうしても久之浜の状態を見ておきたかった。

久之浜からの被災者はなぜか、いわき市各地18ヶ所にバラバラに
避難しているようだった。
そして湯本高校は久之浜からの避難者が最も多い避難所だった。

そこは海が目の前の絶景。
どんなにか美しい、のどかな海浜地帯であったことだろう。

                       小名浜周辺の被災地

いわき市沿岸も壊滅状態だった。

これだけ激しい力で襲ってきた津波や地震を前に

どれほどの恐怖を味わったことだろう。

前日のプログラムに参加したお母さんは、腕に10本くらい黒い輪ゴムをはめていた。

「それで、みんなの髪を結ってあげるのですか?」と尋ねると、

「身を守るおまじないなの」と答えてくれた。

その後、子どもが体をゆすってガタガタ揺れた時、

彼女は「地震?!」と急に顔をこわばらせて身を伏せようとした。

恐怖のトラウマに、まだ捉えられたままなのだ。

ましてや子どもの恐怖と不安感はいかばかりか!



それでも子どもたちは実にけなげだ。

親や大人を励ますのは自分の役割と感知しているように

前向きの言動で周辺に光を射している。

written by Masako

仙台へ、打ち合わせに訪れた。

震災後、初めての新幹線だ。

被災地をたびたび訪れているが、いつも資材や材料、
寝袋や飲食料品など山と積み込み、レンタカーで往復してきた。

あんなにダメージを受けた鉄道がこんな短期間で復帰するなんて
奇跡に思える。


合間の時間を利用して、仙台周辺の被災地を視察する。

宮城野区 若林区 名取 閖上

これまで仙台では遭遇したことのない被害が、

一歩海岸の方に近づくと、次々飛び込んでくる。

乾いたヘドロが風に舞い、視界をさえぎる。

匂いもひどい。

喉もやられる。

 

                       各所で遭遇する膨大な被災ごみ

「あの時 どこでどうしてた?」

東北を訪れると、そんなふうな会話の始まりを良く耳にする。

どこでどんな目に遭ったか、それぞれひとしきり報告し合うのだ。

みんなすごい体験をしている。



仙台の海岸地域を南下すると閖上(ゆりあげ)に辿り着いた。

地域はごっそりと流されて

人っ子一人いないゴーストタウンが残されていた。

荒涼とした孤独感が漂っていた。

また子どもたちの声や、人々の笑い声が戻ってくる日はいつになるだろう。

早く戻ってきますように・・・・。

心から願った。

Witten by Masako

 

岩沼市身体障害者福祉協会会長の寺門敏彦さんが
突然お亡くなりになられたという悲しいお報せが届いた。

岩沼の避難所との間に入って、
私たちのプログラム実施を可能にして下さった大切な方だった。

10日前には、穏やかな温かい笑顔で、
確かに私たちの前にいらしたのに。

今思えば、寺門さんもやはり被災者の一人だったのだ。


岩沼農村環境改善センターで               岩沼市民会館で

寺門敏彦さんのご尽力に改めて深く感謝すると共に

心からのご冥福をお祈り申し上げます。

« Older entries    Newer entries »

ページのトップへ