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久之浜の荒涼たる海岸線
いわき市の避難所、湯本高校を訪れる前に、
どうしても久之浜の状態を見ておきたかった。
久之浜からの被災者はなぜか、いわき市各地18ヶ所にバラバラに
避難しているようだった。
そして湯本高校は久之浜からの避難者が最も多い避難所だった。
そこは海が目の前の絶景。
どんなにか美しい、のどかな海浜地帯であったことだろう。
いわき市沿岸も壊滅状態だった。
これだけ激しい力で襲ってきた津波や地震を前に
どれほどの恐怖を味わったことだろう。
前日のプログラムに参加したお母さんは、腕に10本くらい黒い輪ゴムをはめていた。
「それで、みんなの髪を結ってあげるのですか?」と尋ねると、
「身を守るおまじないなの」と答えてくれた。
その後、子どもが体をゆすってガタガタ揺れた時、
彼女は「地震?!」と急に顔をこわばらせて身を伏せようとした。
恐怖のトラウマに、まだ捉えられたままなのだ。
ましてや子どもの恐怖と不安感はいかばかりか!
それでも子どもたちは実にけなげだ。
親や大人を励ますのは自分の役割と感知しているように
前向きの言動で周辺に光を射している。
written by Masako