3_ボランティアスタッフ

ボランティアスタッフによる活動報告です。

 

砂に埋もれたひな人形。 壊れた確定申告の看板。 泥をかぶった卒業証書のケース、
3月で止まった献立表――。

陸前高田の街は、3月で時が止まっているようでした。

の日訪れたのは、避難所として使用されている中学校。
友達とお揃いの人形を作る子どもたちや、黙々と大作を作っている女の子、
小さなお子様を連れたお母さんたちと、たくさんの方がHappy Doll Projectに参加してくださいました。

途中で集中力が切れてしまって、投げ出しかけた子もいましたが、
友達と一緒に頑張って作ってくれて、
人形が完成したときには、ほっとしたような、照れたような、
ちょっとはにかみながらの笑顔をみせてくれたのが嬉しかったです。

1歳のお子様がいらっしゃるというお母さんは、
「娘を避難所にいる子どもたちが見ていてくれるから、ひとりでいる時間をつくれる。避難所にはたくさんのイベンターさんがくるから、おかしな話だけど避難所に来てからの方がいろんなことやらせてもらってます。」

と仰っていました。
この日も各所からたくさんのイベンターさんが来ていたらしく、
風船を持っている子やかき氷を食べている子などがたくさんいて、
校内はまるで文化祭のような光景でした。

人形を作っている合間に
「今日はこれをした」
「明日はあれをする」
「夏休みにはここに行きたい」
と楽しそうに話す子どもたちの目はすごく生き生きとしていて、
この子たちの時間はちゃんと前に進んでいる、決して止まっていないなと感じました。

参加された方の、
「津波が来る前の街に来ていただきたかったです」
と淋しそうに仰った言葉がとても強く心に残っています。

ここで知り合った子どもたちが大人になったとき、
前よりもっと美しい街が生まれることを祈りつつ、
陸前高田を後にしました。

 

左より 事務局Yuiちゃん、宮城チームリーダーのさとみさん、小関さん、 ボランティアのマイケル、Sayakoさん、Shigeちゃん

 

Written by ボランティアスタッフ Sayako

石巻の風景2

石巻に着いて、仮眠もできずに一歩二歩…
気が付いたら駐車場から2キロ近くも歩き海に出ていました。
海に近づくにつれて建物の崩壊状態がひどくなり、悪臭が立ちこめていました。

川はアブクが発生し、お墓はなぎ倒され、
畑だったところが黒いがれきに埋め尽くされて…
絶望と空虚な景色が辺り一面に広がっていました。

こんなところでいったい何ができるのか…
正直不安でいっぱいになりました。

しかし子どもたちの笑顔は被災地だろうと、住むところが無くなろうと、
変わることが無くとても眩しかったです。
その無邪気な笑顔に励まされたり、癒されたり、感動したり…

子供は宝とよくいいますが、今回ほど実感したことはありませんでした。
子どもたちの屈託のない笑顔に僕の方が元気をもらってしまった感じです。
あの笑顔に救われて今回の活動を乗り切れた気がします。

大人にはその笑顔を守る義務があります。

今回の未曾有の被災で現地の大人たちも大変な苦労だと思います。
決して表には出さないでしょうけれども被災地のみなさん心に大きな傷ができていると…
おこがましいですが、
少しでも現地のみなさんの負担を軽減することができたのであれば良いのですが。

左より  ボランティアのShigeちゃん、Sayakoさん、宮城チームリーダー小関さん、 ボランティアのマイケル、事務局Yuiちゃん

今まで以上に世の中の多くの人々が被災地の子供の笑顔を守るために、

さらなる復興支援を考えて実行してくれる事を願っています。

僕もこれからも長いスパンで色々な活動に積極的に参加したいと思いました。
ARTS for HOPEの活動で今改めてそう思いました。

Written by ボランティアスタッフ Shige

東京を出発して3日目最終日
気仙沼市内の落合保育園を訪れました。

保育園は閉鎖され、3/11以降避難所として使われ10人ほどが生活している。

以前マグロ漁をしていた、あきらさん(57歳)に出会いました。

私と同じ名前ということもあり意気投合?
足を痛めて今は、車いす生活。

何度か足を押さえて「いてーんだ。」「俺生きててもしょうがねえ。」って。

それから家や船が流されてしまったこと、
夜痛くて3時間くらいしか寝れないことなど話してくれた。

ハッピードールプロジェクト」が始まる。

あきらさんは重い腰をあげ、「よし、マグロを作るか。」と言ってくれた。
切った布を縫い合わせ見事なマグロを作り上げた。
「一生懸命作ったやつだ、もらってくれ」って。
ギュッと握手をしていただいた。

明日から入院して手術をすると言っていた。
以前のように元気になりますようにと祈ることしか今はできない。

Written by ボランティスタッフ Akira

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