仙台へ、打ち合わせに訪れた。
震災後、初めての新幹線だ。
被災地をたびたび訪れているが、いつも資材や材料、
寝袋や飲食料品など山と積み込み、レンタカーで往復してきた。
あんなにダメージを受けた鉄道がこんな短期間で復帰するなんて
奇跡に思える。
合間の時間を利用して、仙台周辺の被災地を視察する。
宮城野区 若林区 名取 閖上
これまで仙台では遭遇したことのない被害が、
一歩海岸の方に近づくと、次々飛び込んでくる。
乾いたヘドロが風に舞い、視界をさえぎる。
匂いもひどい。
喉もやられる。
各所で遭遇する膨大な被災ごみ
「あの時 どこでどうしてた?」
東北を訪れると、そんなふうな会話の始まりを良く耳にする。
どこでどんな目に遭ったか、それぞれひとしきり報告し合うのだ。
みんなすごい体験をしている。
仙台の海岸地域を南下すると閖上(ゆりあげ)に辿り着いた。
地域はごっそりと流されて
人っ子一人いないゴーストタウンが残されていた。
荒涼とした孤独感が漂っていた。
また子どもたちの声や、人々の笑い声が戻ってくる日はいつになるだろう。
早く戻ってきますように・・・・。
心から願った。
Witten by Masako