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宮城県気仙沼市 上八瀬上公会堂


今回、気仙沼でお世話になった佐藤さんのお宅から車で5分程のところにある

公会堂で気仙沼初のプログラムが行われた。


公会堂周辺のお宅から参加された女性や子ども達で、開始時間の30分前から会場は大にぎわい。

最初、「私はやらないから」と言っていた女性。
でもそんなことはいつものこと。
子ども達が作り始めると、孫と一緒におばあちゃん達が作り始める。
その回りに座っている、ご近所さん達が作り始める。笑い声や、おしゃべりに花が咲く。
気が付くと、「私はやらないから」と言っていた女性が、
「できました~!」と高々に可愛い白猫ちゃんを掲げていた。

震災後、母親が母国に帰ってしまったという女の子。
お父さんが最初連れてきた時は、しょんぼりと下を向いたまま。
AFHのスタッフと一緒にお人形を作り、同年齢の子ども達とじゃれ合って、
隣のおばさま達とおしゃべりをしているうちに、可愛い笑顔に出会うことができた。
ニコニコ顔の娘さんを見て、迎えにきたお父さんもニコニコ顔。

津波で家族を失った少女が、ニコニコと笑い出せば、おばあちゃんもニコニコ顔。
それを見ていた、ご近所さんもニコニコ。

そして笑顔が笑顔を運ぶ瞬間に立ち会えた私もニコニコしてしまった。

プログラム終了後、佐藤さん宅へ、たくさんの方から「楽しかった」と連絡が入ったという。

佐藤さんはその話を嬉しそうにしながら最後に私達にこう言った。
「震災後、家族を失った人達を訪ねてゆくことさえも憚られていたけど、
それは間違ってたって気付けたの。ありがとう。」

向き合うことを恐れずに、つながっていくこと。

内にいると動き出せないことへのきっかけが、
我々のような外部の人間に出来ることであることを願いながら、
公会堂を後にした。

Written by Nao

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